アメリカの実質FF金利マイナス、そのリスクは?

前回アメリカがひどいインフレに見舞われた1980年代、経済の緊急事態はあまりに切迫したものと捉えられ、ポール・ボルカー(Paul Volker)議長率いる当時の米連邦準備制度理事会(FRB)は、3%もの利上げに踏み切った。それは、0.25%ごとに動くより一般的な利上げサイクルの約6倍もの上げ幅であった。議事録によれば、「今回かなり大幅になるかもしれないインフレに対処しない限り、私たちは信頼性に深刻な問題を抱えることになる」と、1980年3月のFRB会議の場で、当時高官を務めていたドナルド・ウィン(Donald Winn)氏はボルカー議長に伝えた。FRBによるFF(フェデラルファンド)金利は最終的に、インフレ率より約5%高いものとなった。その利上げは厳しい景気後退を招いたが、目的は果たされた。インフレはまもなく落ち着いたのだ。切迫性の欠如現在、インフレとFF金利の間には同じくらいの差があるが、その関係は逆転している。インフレ率は6月、40年ぶりの高水準となる9.1%まで上昇。FRB関係者たちは懸念を強めているが、連邦準備銀行の複数の総裁は1%の利上げの可能性を否定し、0.75%の利上げを

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