ソラナの価値を膨らませた架空の開発者集団【コラム】

ソラナ(Solana)エコシステム全体の評判を揺るがすような事態が明らかとなった。ソラナだけでなく、ブロックチェーンや暗号資産(仮想通貨)開発および投資に潜む、深刻な社会的脆弱性が浮き彫りになるストーリーだ。この話の中心にいるのは、11人の開発者たちのネットワーク。ソラナ上に築かれたステーブルコイン取引所Saberを中心に、複雑な分散型金融(DeFi)サービスのエコシステムを築き上げていた。彼らはトレーディングやステーキングなどの各種サービスを生み出し、預け入れ資産(TVL)は75億ドルに及んでいたと、主張していたのだ。しかし報道によって、これらの開発者たちは実在しないことが判明。ディラン(Dylan)とイアン(Ian)のマカリナオ(Macalinao)兄弟2人が生み出した架空のアイデンティティだったのだ。イアン・マカリナオ氏が詐欺を告白していると思われる未発表のブログ記事を、メディアが入手した。預かり資産75億ドルというのは、2021年秋にソラナ上の各種サービスで記録されていた資産合計の大部分を占めていた。当時ソラナ全体のDeFi預かり資産は、約105億ドルであった。TVLはしばしば

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